恐山へ

こんな精神状態で書けるのか。
でも記録に残しておかないと忘れてしまう。

一時帰国の目的は恐山へ行くこと。ちょうど私が帰国した前日に
久住登山をしていた父(80歳)兄と共に頂上まで登ることができました。
改めて父の、80歳とは思えない体力、精神力の強さに驚かされました。

体力を回復しての恐山行き。それまでは私も友達に会ったり、散歩したり。
そんな中でもVoice の様子が気になっていました。24時間見ることができる
カメラで時間があればVoiceを見てはVoice!Voice!と声をかけていました。

恐山へ行く数日前から、さらに体調の悪くなったVoice。起き上がれない。
24時間体制の介護、夫が頑張ってくれました。
点滴を打ってもらい一度は回復。でももう食べられるのはチュールとお水だけ。

恐山を楽しみにしていたい父。2年前の母の最期。
もう危ないかも、帰れるなら今。と連絡をもらったのに引越し準備やその1ヶ月後に
日本に戻る。きっとそれまで大丈夫だろうと決めつけ、帰りませんでした。
その数日後は母亡くなり、葬儀に参列するため日本へ。

ずっと。あの時、引越し準備で大変だったし薬の影響で体もキツかった。
無理して帰ってこなくていいよ。という言葉に甘え、仕方ないんだと言い聞かせ帰らなかった。
なんで帰らなかったんだろう。と後悔はあります。7年間の老老介護。私は何も手伝ってもいない。

なので、父が行きたいという場所にはなるべく行ってあげたい。そんな気持ちでした。
恐山。福岡から羽田。羽田から東北新幹線で七戸十和田。そこからレンタカーで二時間。

行きは盛岡泊。早朝移動して、七戸十和田へ。

恐山は、表現するのが難しい。とても不思議な場所。空間でした。
静かで、自分歩く音だけ。カラカラと寂しげに回る風車。ところどころに積み上げられている石。
亡くなった人がここへ来るのであれば、会いに来たいと思う気持ち。分かりました。
私もまたいつかここへ行ってみようかな、と思う日が来るのかもしれません。
何度も、「来て良かった。良かった」と言っている父を見て、連れてきてあげて良かったなと思いました。




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